五条先生、いつかまた

※呪術廻戦本誌ネタバレを含みます

 

 

 

五条は死なないと思ってた。だって最強って言ってたから。でも236話を読んで思ったのは、結局五条はいつまでも夏油のことを引きずっていて、離反した日から全然前に進めていなかったんだろうなってこと。死後の姿が高専時代だったのも、南に向かったのも、あの青春がいつまでも五条にとって幸せの絶頂だったから。

最強でも五条先生でもなく、ただ人として、生き物として線引きをしなくていい親友といられた。こちらが思っていた以上に五条はあの青春を大切にし過ぎていたんだ。

理子ちゃんの任務で失敗して生き方に悩み始めた夏油に対して、甚爾との戦いで自分の覚醒に気づいてから鍛錬して最強になった五条。この2人の対比は、七海が言った「あなたはただ自分が満足するために呪術を行使していた」という言葉でものすごく腑に落ちた。人を助けるとか世のためとか、そんなことより自分が強くなることがとにかく楽しかったんだろう。そして、夏油も自分と同じだと思ってたのかもしれない。だって、生き物として線引きをしなくて良い存在だから。

みんな大好きさ、寂しくはなかったって言葉に嘘はないと思う。でもやっぱり孤独だったと思う。そんな五条が最後に楽しかったって言える相手と戦って死んだ。正直に言うと、今後の展開とかこの際どうでもいいから生きていて欲しかった。大好きだから。でもこの作品で散々言われてきた「呪術師に悔いのない死はない」を否定したんだ。五条だけてなく七海も。これだけは本当に救いになったなと思うよ。

このままみんな南に向かうんだよね? 五条は最強でも先生でもない、ただの人に戻ってあの頃のように過ごすんでしょ? 親友と再会できて本当に良かったね。今までお疲れ様。ありがとう、五条悟。